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内科・小児科・循環器内科・胃腸内科
医療法人社団高和会 元住吉クリニック
神奈川県川崎市中原区木月2-12-18

TEL:044-422-4077

高血圧症について知ろう:あなたの健康を守るために

高血圧症とは?

高血圧症とは、血圧が正常範囲を超えて高い状態が続く病気です。血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のこと。収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上の場合に高血圧と診断されます。

高血圧は、自覚症状がほとんどないため「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれています。頭痛や肩こりなどを感じる方もいますが、多くの場合、健康診断などで初めて指摘されて気づくことがほとんどです。

なぜ高血圧は問題なの?

高血圧の状態が長く続くと、血管に常に大きな負担がかかり、血管の壁が傷つくことで、硬くなってしまいます(動脈硬化)。動脈硬化が進行すると、以下のような深刻な病気を引き起こすリスクが高まります。

  • 脳卒中(脳梗塞、脳出血など):脳の血管が詰まったり破れたりすることで、麻痺や言語障害などを引き起こします。
  • 心臓病(狭心症、心筋梗塞、心不全など):心臓に血液を送る血管が狭くなったり詰まったりすることで、胸の痛みや息切れなどを引き起こします。
  • 腎臓病(腎硬化症、慢性腎臓病など):腎臓の血管が傷つき、腎臓の機能が低下します。
  • 大動脈瘤・大動脈解離:大動脈という体の中で最も太い血管に異常が生じる病気です。
  • 目の病気(高血圧性網膜症など):目の奥の血管に異常が生じ、視力低下を引き起こすことがあります。

これらの病気は、命にかかわることも多く、たとえ一命を取り留めても、その後の生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼす可能性があります。

高血圧の原因は?

高血圧の原因は、大きく分けて2種類あります。

  1. 本態性高血圧症(一次性高血圧症): 特定の原因を特定できない高血圧で、高血圧症全体の約9割を占めます。遺伝的な要因に加え、以下のような生活習慣が深く関わっていると考えられています。

    ・塩分の摂りすぎ
    ・肥満
    ・運動不足
    ・喫煙
    ・過度の飲酒
    ・ストレス

  2. 二次性高血圧症: 腎臓病や内分泌系の病気、特定の薬剤などが原因となって起こる高血圧です。原因となる病気を治療することで、血圧が改善する場合があります。

高血圧の治療と予防

高血圧の治療は、主に以下の2つの柱で行われます。

  1. 生活習慣の改善

    減塩:1日の塩分摂取量を目標値(一般的には6g未満)に近づけましょう。
    適正体重の維持:肥満は血圧を上げる大きな要因です。
    定期的な運動:ウォーキングなどの有酸素運動を継続しましょう。
    節酒・禁煙:アルコールの摂りすぎや喫煙は血圧に悪影響を与えます。
    十分な睡眠とストレス管理:心身のリラックスも大切です。

    生活習慣改善による血圧低下をサポートするため、当院ではスマート降圧療法(スマホアプリによる治療法)もお勧めしています。気になる方は、お気軽にご相談ください。

    また、管理栄養士による栄養指導も月1回実施しております。個別の状況に合わせた専門的なアドバイスを受けることができます。

  2. 薬物療法: 生活習慣の改善だけでは血圧が十分に下がらない場合や、血圧が非常に高い場合には、医師の判断で降圧剤による薬物療法が行われます。薬は、医師の指示に従い、正しく服用することが重要です。自己判断で中断したり、量を調整したりしないようにしましょう。

    高血圧は一度診断されると、生涯にわたる付き合いになることが多い病気です。しかし、適切な治療と生活習慣の改善によって、合併症のリスクを大幅に減らし、健康な生活を送ることが可能です。

もしかして高血圧かも?と感じたら

  • 健康診断で高血圧を指摘された
  • 家で血圧を測ったら高い数値が出た
  • 家族に高血圧の人がいる
  • 特に症状はないけれど、一度自分の血圧を調べてみたい

もし、上記のような思いがあるなら、ぜひ一度医療機関を受診し、医師に相談してください。早期発見・早期治療が高血圧の合併症を防ぐための鍵となります。

当院では、高血圧の検査から診断、患者様一人ひとりに合わせた治療計画の立案、そして生活習慣のアドバイスまで、きめ細やかなサポートを行っております。

ご自身の健康を守るために、まずはお気軽にご相談ください。